ずっと夢を追いかけ続けるのは、
すごくエネルギーが必要。。
私がまだ小さい頃から、
いつも父は小説を書いていた。。
父の隣で、私も真似して、
物語を作って遊んでいた。。
父は、母と結婚してから、
会社に勤めていたけれど
ずっと小説家になりたかった。。
じゅんぶんがく。。。って
私には難しくてよく分からないけれど、
最終審査に残ったことも
何度もあるし、実際、
神戸新聞の賞や東京にも表彰式に
行ってたから、
賞もいくつか、もらってたんだと思う。
でも小説家になるためには、
登竜門と呼ばれている賞があって、
それを取らなければダメなんだって
そんなこと言ってた。。
私はそんな仕組みもよくわからないけれど。
でも、そうやって
夢を追いかけ続ける父を
尊敬していた。
母も、小説を書いてる父のことを
いつも自慢げに人に話していた。
夢を追いかけ続ける。。
そんな気力がどこから湧いてくるんだろう。
父は、小さい時から身体が弱かった。
心臓が少し弱かったのかもしれない。
体力がない。。
運動会でかけっこしたら、
いつも一番遅くて。。
運動は嫌いって笑ってた。
母と結婚してからも
胃潰瘍になったり、
単車の事故や、怪我。。
私が大人になってからは、
胃がんにもなって、
全摘出の手術をして、入院。
尻もちついたら、骨折して
歩けなくなって。。
普通の人なら、
もうダメだって思うようなこと
何度もあったのに、
その度に、よみがえってくる(笑)
ガリガリに痩せたり、
しばらく歩けなかったり、
でもしばらくしたら、
食べれるようになるし、
歩けるようになるし、
美味しいご飯食べに行こ〜って、
お酒買ってきて〜って、
どんな生命力なんだと思うくらい、
弱いのに強い!
精神力なのかもしれない。。
どんな状況になっても、
また書かなきゃいけないって、
いつも小説を書いていたから。。
身体は弱くても、
夢を追いかけ続ける
強靭な精神力は、
なかなか誰にも真似できない。。
だから、今回だって、
お腹が痛いからって検査に行ってたけど、
全然心配してなくて。。
また、すぐに、お酒買ってきてーって、
新しくできた、和食の店に行こ〜って
いつものように強い生命力で
よみがえってくると、
勝手に思ってて。。
最後は本当にとてつもなく、
お腹痛くなってたのに、
検査に一緒に行ってあげられなかった。
いつものように大丈夫って
勝手に思い込んでて。
検査の後、急激に悪くなって、
最期は腹膜炎になって、
朝冷たくなって救急車で運ばれた。。
結局ずっと痛かった腹痛の理由は
最後までわからなかった。
検査の次の日、
亡くなる前夜、
ずっとお腹が痛かったけれど、
もう今日は病院には行きたくないと、
家にいると言って
母がずっとお腹をなでてあげていた。
童謡歌ったら元気になるかなって、
二人で夜中にずっと童謡歌ってたそうだ。
“どんぐりころころ!”
って痛みを堪えながら、歌ってたそうだ。
そしてちょっと眠った。。
母も疲れて眠った。。
2時間後、母が目を覚ました時、
父の息はもう殆どなかった。
22歳で結婚し、
若い二人はお金がなくて、
家具も何もない部屋で、
小さな段ボールが机だった。
唯一の楽しみのアイスキャンディーを
二人で食べた。。
身体が弱くて、
いつも病気ばかりする父。。
仕事を転々としながら小説家を
夢見る父。。
そんな父のことが誇りで、応援する母。
なんだか、ドラマみたいな純愛で。。(笑)
私が大学生くらいの頃も
二人で毎週土曜日は
モーニングに出かけ、
二人で一緒に行動していた。
そんなふうに、何歳になっても、
仲のいい夫婦は、私の憧れだった。
そんな大好きな母と一緒に
最期の夜を過ごせたことは、
父にとって幸せだったと思う。。
病院に運ばれて入院になっていたら、
二人で一緒に過ごせなかっただろうから。
この時、こうしていたらよかったと
後悔することはたくさんあるけれど、
きっと幸せだったと信じたい。
今年の8月に父が応募した作品の結果が
明日発表になる。。
北日本文学賞と言ってた。。
今までだって何度もこんな発表の時
あったと思うけれど、
一緒になって、その発表を待ってたことは
なかったよね。
白状な娘だね。
父親の晴れ舞台かもしれないのに。。
でも今は、
最期の遺作となってしまった作品が、
一次通過してくれたらいいのにと、
ドキドキして待っているよ。
夢を追いかけ続けた
カッコいい生き方を尊敬するよ。
私もさ、
頑張らないとって、思うよ。
生きているときより、
今のほうが、大きな存在だったんだなと
思う。
遅いよね、
今頃言うなってね。。
父が遺したものは、
夢を追いかけ続ける力、
どんなときも、
絶対に諦めない強さ。
どこまで父のように
やれるかわからないけれど、
私もそんな生き方をしたい。。
長いあいだ、
深い愛情と優しさをありがとう。
どうか安らかに。。。